『しき』町屋良平(著)普通の高校生男子?

日本文学

先日『1R1分34秒』を読んでから気になっている町屋良平さん。図書館で見つけて手に取りました。

『しき』
著者:町屋良平 /出版社:河出書房新社

第159回芥川龍之介賞候補
第40回野間文芸新人賞候補

◎作品紹介(簡単なあらすじ)

主人公は「かれ」こと星崎、高校2年生の普通の男子。

特技もなく、反抗期もない、特に夢もない「かれ」はダンスの練習を始めます。
動画サイトで見つけた「踊ってみた」を見ながらボーカロイドの曲にあわせ、夜な夜な公園で踊ります。
学校の友だち、河原の友だち、、家族、同級生の女の子など身の回りの人間関係に悩んだりしながらの毎日。
なぜ踊っているのかわからないけど、踊ることで人と心が通じる気もしている。

そんな「かれ」の春夏秋冬。

◎著者の町屋良平さんについて

1983年東京都出身。

『青が破れる』で、第53回文藝賞を受賞しデビュー。
同作品で第30回三島由紀夫賞候補になっています。

2019年『1R1分34秒』で、第160回芥川龍之介賞を受賞

2022年『ほんのこども』で、第44回野間文芸新人賞を受賞

◎感想

主人公の星崎を「かれ」と表現していることに最初戸惑いましたが、すぐに慣れて逆にとても読みやすく心地よく感じていきました。

「踊ってみた」動画を真似して、少しずつうまくできるようになっていく様子が目に浮かび、夢中になれることがあることにうらやましい気持ちになりました。

学校での立ち位置や女子との関係、個人差があって当たり前なのに、なんとなくクラスの中心になる人物像は決まっていて、今も昔もそういうのは変わらないのですね。
無理してまわりにあわせている子もたくさんいるでしょう。
「かれら」のように自然でいられるのは素敵ですね。

淡々としていて、何もやる気がないように見えて、でも芯がしっかりあって、そのままのペースで進んでもらいたいと感じる「かれら」でした。

優しい気持ちになれる物語でした。

◎まとめ

主人公と同じ世代の高校生から大人の方におすすめです。

ジャンルとしては「純文学」だと思いますが、純文学は苦手と思っている方、純文学にこれからチャレンジしようと思っているかたに、ぜひ読んでいただきたいです。約170ページの長さで、とても読みやすい物語です。

私は次に『ほんのこども』を読む予定です。楽しみです。
デビュー作の『青が破れる』も気になります。

created by Rinker
¥792 (2026/04/01 12:08:21時点 楽天市場調べ-詳細)

コメント

タイトルとURLをコピーしました