『ショートケーキ。』坂木司(著)甘くてちょっとすっぱくて優しい

日本文学

ケーキと言えばショートケーキが頭に浮かびます。そして表紙を見ただけで食べたくなります!どんなお話が出てくるのでしょうか。

ショートケーキ。
著者: 坂木司 /出版社:文藝春秋

◎作品紹介(簡単なあらすじ)

ケーキをめぐる人々の連作短編集。

『ホール』 家族が3人だとホールで買うショートケーキは、2人になると買わなくなってしまう。同じショートケーキなのに、カットケーキは何かが違うと思う女の子二人のお話です。

『ショートケーキ。』 ケーキ屋さんでアルバイトをしている男の子のお話。いつも頑張っていて疲れている姉ちゃんはショートケーキが好き。そんな姉ちゃんがケーキを食べなくなってしまい、心配がつのります。

『追いイチゴ』 こちらも『ショートケーキ。』の男の子と同じケーキ屋さんの、ベテランアルバイトの女性のお話。嬉しいことがあったときなどにする趣味、素敵な「追いイチゴ」。

『ままならない』 子育て真っ最中の女性のお話。かわいい娘さんのために、大好きなショートケーキが食べられない日が来るなんてと、落ち込んでいましたが、考え方を変えてみたら・・・

『騎士と狩人』 とてもカッコいい女性の先輩社員から目がはなせなくなってしまう男性のお話。

◎著者の坂木司さんについて

1969年東京都生まれ。
性別は不明

2002年『青空の卵』で覆面作家としてデビュー。
こちらは【ひきこもり探偵シリーズ】の1作目になります。(全3部作)

2013年『和菓子のアン』で第2回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。

代表作に【ホリデーシリーズ】【和菓子のアンシリーズ】『おやつが好き』『楽園ジューシー』などがあります。

基本の作風は「主人公の成長」「日常の謎」がテーマだそうです。

◎感想

ショートケーキの力を思い知らされました。

無数の「かもしれない」を積み上げながら、私たちは生きている。

『ホール』より

『ホール』での二人の女の子は、ホールケーキを一緒に食べて元気を取り戻していきます。その様子を思い浮かべて、こちらも元気をもらいました。そしてイチゴの甘酸っぱさがとても恋しくなります。

まぶしくてまぶしくて、わきわきした

『追いイチゴ』より

『追いイチゴ』での上田さんのこの表現がとっても気に入りました。「わくわくした」ではなくて「わきわきした」。なんだか楽しい気分になります。
そしてわきわきした気分のときには、祝祭感のすごい「追いイチゴ」をする場面がとても好きです。イチゴの季節にはぜひ真似させていただきます

『ままならない』では妊娠・出産を経て子育てに追われているあつこさんを応援しながら読みました。そうそう!と同感することも多かったです。ケガや病気をしないように、一瞬も目がはなせず子育てはとても大変です。でも笑顔を見るだけで元気になれるのが不思議です。
子どもと一緒にケーキ作りはとっても楽しいですね。我が家ではトッピングだらけになりましたが、おいしくいただきました。

ケーキを食べるということは特別感があって、食べているときも食べ終わってからも心が温かくなっていく感じがします。
どのケーキにしようかと迷うのもとっても楽しい時間です。
早速ショートケーキのパワーをいただきたいと思います。

◎まとめ

ケーキやスイーツの好きな方におすすめです。
読むと元気になれる1冊です。

次は同じ作者さんの和菓子のアンが本棚で待っています。

created by Rinker
¥1,540 (2026/04/01 07:31:11時点 楽天市場調べ-詳細)

コメント

タイトルとURLをコピーしました