『利休にたずねよ』山本兼一(著)何を思いながら茶の湯の世界を生きてきたのだろう

日本文学

◎作品紹介(簡単なあらすじ)

『利休にたずねよ』
著者: 山本兼一 /出版社:PHP研究所
装丁:芦澤泰偉 /装画:北村さゆり

秀吉の茶頭を務めていたが、その美意識の高さからか疎まれていくようになる。
秀吉から切腹を言い渡され、どのような扱いを受けようと、美への想いは曲げず、自分の意思を貫いていく利休。
「その日」までの過去の日々を様々な人物の視点で描く。
利休の心のうちは?何があろうと手離さない緑釉の香合の秘密とは?
過去へ戻るほどに利休の抱える思いが明らかになる。

第140回直木賞受賞作品

2013年に実写映画化されています。

著者の山本兼一さんについて

1956年京都市生まれ

2002年 『戦国秘録 白鷹伝』でデビュー
2004年 『火天の城』で第11回松本清張賞を受賞
2009年 『利休にたずねよ』で第140回直木三十五賞を受賞
2011年 『銀の島』で週刊朝日「2011年 歴史・時代小説ベスト10」第1位

2014年2月13日、原発性左上葉肺腺癌のため京都市の病院で死去。57歳没。

装画について

装画を描かれたのは北村さゆりさん

公式ホームページによると、日々制作する日本画の展覧会をしたり、文芸に関わる絵を描いていらっしゃるそうです。
タイトルの「利休」の文字は兄の北村宗介さんの作品だそうです。

◎感想

何度も読みかけてはやめ、また読み直すということを繰り返していたこちらの本。
今回は読み切りました。
特に後半からは読む手が止まらずほぼ一気読みでした。
始めは利休とはどんな人物なのだろうと興味深く読み始めました。
「冷静冷徹、どんな人にも媚びない、自信に満ちた佇まいで、誰にも隙を見せずに生きている」そんな印象を強く感じました。
どうしてこんなにも強くいられるのか、誰にも心を許さないのか、そんな疑問に答えるかのように視点が様々な人物に変わり、過去へと戻っていきます。
ずっと気になっていた緑釉の香合の由来、最終章に近づくにつれ、なんとも言えない気分になり、最後はふーっと息を吐き、言葉が出ませんでした。
茶の湯、美の世界、全くわからないが、また利休の物語を読んでみたいと思います。

初めて読んだ山本兼一さんの作品。
歴史小説の中でも戦国時代に興味があるので『火天の城』『信長死すべし』などが気になっています。
急逝されていまい、とても残念です。これからじっくりゆっくりと読ませていただきます。

◎心に残った言葉

「人は、だれしも毒をもっておりましょう。毒あればこそ、生きる力も湧いてくるのではありますまいか」

『利休にたずねよ』より

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