タイトルと表紙の装画に惹かれて手にした1冊。たくさんの本に囲まれた世界が広がりそうです。
◎作品紹介(簡単なあらすじ)
『本を守ろうとする猫の話』
著者:夏川草介 /出版社:小学館
カバー装画:宮崎ひかり /デザイン:bookwall
祖父が営んでいた古書店「夏木書店」の二代目・夏木林太郎は高校生。突然の祖父の死、環境の変化にとまどい、学校を休んでわけもなく書店の番をしている。そこにどこからともなく現れたトラ猫に不思議な世界へ連れていかれ、本に向き合い自分にも向き合っていく。本の魅力を改めて感じることのできる物語。
著者の夏川草介さんについては、こちらのページにまとめました。⇩
カバー装画を担当された宮崎ひかりさんのホームページはこちらす。
夢の中にいるような幸せな世界が広がっています。
続編『君を守ろうとする猫の話』や、深緑野分さん『この本を盗む者は』などの装画も手掛けられています。
『本を守ろうとする猫の話』のメイキング漫画のnote記事を見つけました!
◎感想
突然の祖父の死にどう向き合えばよいのかわからず、この先のことを考えることもできず、ただ時間の流れに身を任せているだけのようにもみえる林太郎ですが、猫や友人たちとの関わりの中で心の中はしっかりと前を向いてきたようです。
本がお前の代わりに人生を歩んでくれるわけではない。自分の足で歩くことを忘れた本読みは、古びた知識で膨らんだ百科事典のようなものだ。
『本を守ろうとする猫の話』第一章より
この祖父の言葉がとても心に残ります。
私の読書は本の世界にのめり込んで現実逃避をしてしまいがちですが、現実にもしっかり向き合い、読書も現実の生活も楽しめるようにしていかなければと思いました。
読書はとっても楽しいけれど、ほかにも楽しいことはたくさんあるはずです。
主人公林太郎の本への向き合い方がとても自然で素直でいいなと思いました。
本の力や読書の楽しさを改めて感じることのできる物語でした。
あとがきを読んで、夏川草介さんの本への想いがとても心に沁みました。
そして、難しそうだと思いこんでいた未読の作品も読みたいと思わされました。
作中にもたくさんの実在の作品が登場していて、なつかしい作品も読みたくなりました。



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