タイトルに惹かれてこの本を選びました。本屋さんはとても好きな場所です。
『本屋さんのダイアナ』
著者: 柚木麻子 /出版社:新潮社
第151回直木三十五賞候補
2015年本屋大賞4位
◎作品紹介
小学3年生のダイアナ(大穴)と彩子の出会いから大人になるまでのお話。自分の名前も容姿も大嫌いで、本が大好きなダイアナ。誰も自分をわかってくれないと、心をとざし本を読んでばかりでしたが、彩子に出会い変わっていきます。正反対の二人はお互いにないところにひかれあい仲良くなっていきますが、それも長くは続かず…
「このままでいいのだろうか」と葛藤しながらの思春期の中、悩みながら二人は大きく成長していきます。
◎著者の柚木麻子さんについて
1981年東京都生まれ
2008年『フォーゲットミー、ノットブルー』でオール讀物新人賞を受賞。同作を含む初の単行本『終点のあの子』で2010年にデビュー。
2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞
著書の『嘆きの美女』『ランチのアッコちゃん』『伊藤くん A to E』『ナイルパーチの女子会』はテレビドラマ化、『王妃の帰還』はオーディオドラマ化されています。『伊藤くん A to E』は映画化もされています。
◎心に残った言葉と感想
ダイアナと彩子の二人が交互に主人公になってお話は進んでいきます。二人がお互いに憧れているのがとてもよくわかります。自分にはないところは、とてもまぶしく見えるものです。
本が大好きな友達が見つかるなんてうらやましい。
懐かしい児童書や読んだことのない本がどんどん出てきて、読む楽しみが広がりました。
『おちゃめなふたご』『赤毛のアン』は一番心に残っている大好きな本なので、二人も読んでいるのがとてもうれしかったです。
「胸に湧いた思いを言葉にすることはもともと得意ではない」
『本屋さんのダイアナ』第1章より
「読書感想文は特に苦手で、頑張って書き上げても、大好きな本を自分の言葉で汚してしまったような後悔がいつもつきまとう」
このダイアナの思いに、全く同じ気持ちを持っているので他人事ではなく感じました。言葉に表すことはとても難しくて、とっくに大人になった今でも苦手です。いつも自分の言葉が薄っぺらく感じるのです。

勇気を振り絞って、かえって傷口を広げるくらいなら、このまま呪いと一体化して、たゆっていたかった。
『本屋さんのダイアナ』第5章より
思春期を迎え悩む彩子の様子は見ていて歯がゆく感じます。
そしてこんな風に考えてしまう気持ちもわかります。
呪いからの出口が見えないつらさが伝わってきました。
でも彩子はやはり強かったですね。芯の部分は変わらないのですね。
結末の感想はネタバレになってしまうので書きませんが、若い人向けの小説かなと思って読み始めましたが、全くそんなことはなく、たくさんの言葉が心に残る作品でした。
◎まとめ
本が好きな方、特に児童書が好きな方におすすめの本です。
柚木麻子さんの本をここのところ続けて読んでいますが、作風がそれぞれ違っていてとても楽しく読んでいます。
既読の『BUTTER』と『ランチのアッコちゃん』の間くらいの感じでした。
重すぎず、軽すぎず、読みやすいです。伝わりますでしょうか?
作中に出てきた作品や、参考文献で気になった書籍です
児童書
- 『おちゃめなふたご』
- 『おてんばエリザベス』
- 『はりきりダレル』
- 『アンの愛情』
一般書
- 『孤独の発明』
- 『さよなら、「いい子」の魔法』
またまた読みたい本が増えました。


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