『遅番にやらせとけ 書店員の逆襲』キタハラ(著)書店員のお仕事はいろいろある

日本文学

本屋さんという場所が好きで、書店員の仕事も気になり、表紙のイラストもかわいかったので選びました。書店員さんは体力が必要なイメージがありますがどうなんでしょうか。

『遅番にやらせとけ 書店員の逆襲』
著者: キタハラ /出版社:KADOKAWA

◎作品紹介(簡単なあらすじ)

三軒茶屋にある「爽快堂書店」アルバイトの遅番担当のお話。仕事内容は、レジ打ち、カバーかけ、返品作業、掃除など。学生からベテランまで、各章でそれぞれの遅番担当が主人公になります。

第一話では、実家暮らしの大学生の小島が主人公。漫画が好きでこだわりもあり、それを買うためと、もう一つのある理由のために書店でのアルバイトをしています。

第二話では、一人暮らしで推し活にもお金のかかる大学生の島尾が主人公。そのためにアルバイトを掛け持ちしています。

第三話では、専門学生の吉行が主人公。新作のフィギュアが欲しいのでアルバイトをしています。「働いてやってる」という考え方で余計な仕事はしない主義。仕切りたがりで、まわりとぶつかることも多々あります。

第四話では、大学生の遠藤が主人公。東京の生活に憧れ、地元から出て一人暮らし中です。祖父が亡くなって以来「死後の世界」についてずっと考えています。

第五話では、ベテランの庄野が主人公。30歳過ぎても遅番のアルバイトをしていて、まわりからは謎が多いと思われています。そんな庄野の事情がわかります。

◎著者のキタハラさんについて

東京都生まれ。
『熊本くんの本棚』第4回カクヨムWeb小説コンテストキャラクター文芸部門大賞を受賞しデビュー。この作品で第10回Twitter文学賞国内編第3位に選ばれました。

新作の『早番にまわしとけ 書店員の覚醒』が2022年7月に発売されています。

◎感想

本屋さんの仕事ぶりもわかりますが、アルバイトのみなさんそれぞれの、仕事に対する姿勢や考えが違っていて、興味深く読めました。
読みやすい物語ですが、ハッとさせられる言葉も多く考えさせられました。

それぞれのお話から心に残った言葉を集めました。

誰もが皆、やりがいを無理くり作って頑張っているように思えた。

第一話『遅番にやらせとけ!』より

子供の頃から、公務員になると決めていた。仕事内容なんて理解していなかったのに。安定して、できるだけ趣味の時間を充実させたいと思ったからだ。なりたい職業なんて生まれたときからずっと、なかった。

第二話『遅番本気出せ!』より

「許してくれなくても、謝る」

第三話『遅番仕事してください!』より

やりたい仕事があるのはラッキーだ、と思う。いや、どうだろうか。もしそのやりたい仕事に就くことができなかったら、それはアンラッキーか。

第四話『遅番しっかりしなさい!』より

人はわからない。家族と仲良く、友人もいて楽しく過ごしているように見えても。

第五話『遅番にまかせとけ!』より

仕事に対する思いは人それぞれ違っていて、それでいいのだと思います。
好きなことを仕事にするのもいいし、好きなことは仕事にせずに楽しむのもいいし、どちらでも楽しめたらいいと思います。
ただどんな役職や立場でも、より良くなるように考えて仕事をしていきたいです。もちろん無理しすぎずにです。

やっぱり書店や図書館は好きな場所だなと、改めて思えた一冊でした。
これからも素敵な本と出会えますように。

◎まとめ

書店や図書館が好きな方、普段読書をしない方や、特に10代から20代の方にぜひ読んでいただきたい1冊です。

ほかにも書店や図書館など本がテーマの本をたくさん読んでみたいと思っています。

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