『ばにらさま』山本文緒(著)誰にも見えない心の中の奥深さ。

日本文学

作品紹介

ばにらさま
著者:山本文緒 /出版社:文藝春秋 /発売:2021年

「ばにらさま」「わたしは大丈夫」「菓子苑」「バヨリン心中」「20×20」「子供おばさん」の6つのお話からなる短編集。
誰にも見えない悩みや叫び、心の奥にある光と闇が描かれています。

著者の山本文緒さんについて

1962年神奈川県生まれ。

1987年『プレミアム・プールの日々』でコバルト・ノベル大賞の佳作を受賞しデビュー。
1999年恋愛中毒で第20回吉川英治文学新人賞を受賞。
2000年プラナリアで第124回直木賞を受賞。

2021年10月13日、膵臓がんにより死去。58歳没。

感想

どのお話も痛くて苦しい気持ちになるけど、わかる感情。
見えないところで必死に生きている人がたくさんいる。

「子供おばさん」が一番心に残った。

日々何が起こるかわからない。
毎日の当たり前に感謝。

2022.6.22読了

心に残った言葉

「これは憐れみなのだろうか。僕の優しさは傲慢か。」

「理由のわからない親切。善意にはきっと裏があると思ってしまう癖はずいぶん小さい頃についた。それが抜けなくて自分を苦しめる。」

「何も成し遂げた実感のないまま、何もかも中途半端のまま、大人になりきれず、幼稚さと身勝手さが抜けることのないまま。確実に死ぬ日まで。」

『ばにらさま』より

まとめ

山本文緒さん最後の新刊です。
過去に他の書籍に掲載されたものを集めた短編集とのことなので、『自転しながら公転する』よりも前に執筆された作品のようです。
タイトルは忘れてしまいましたが、以前読んだアンソロジーで中で『20×20』は読んだことがありました。

もう新刊が読めないことがとても残念ですが、これからは過去作品を読み返していきたいです。

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