『逆ソクラテス』伊坂幸太郎(著)一番の敵は先入観。

日本文学

伊坂さん作品を読みたくなり、読書メーターでも高評価でおもしろそうなこちらを選びました。表紙の絵がとても好きで、子どもたちが素敵です。

◎作品紹介

『逆ソクラテス』
著者:伊坂幸太郎 /出版社:集英社

「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」「アンスポーツマンライク」「逆ワシントン」の5編からなる連作短編集。

デビュー20周年の力作です。

表題作の「逆ソクラテス」では主人公の加賀が小学校時代を回想しています。
自分が正しいと信じ、ものごとを決めつけ、それをみんなに押し付けようとする。そんな大人に転校生の安斎とともに立ち向かっていきます。
加賀、安斎、草壁、佐久間はカンニング作戦を実行し、絵画作戦を計画しますが、こちらは実行ができませんでした。
しかしあきらめない安斎の最後の作戦は・・・

先入観をなくして、世界をひっくり返すために!

第18回 本屋大賞(2021年)第4位
第33回 柴田錬三郎賞受賞
2021年 このミステリーがすごい! 第15位
2021年 ミステリが読みたい 第13位

著者の伊坂幸太郎さんについては、こちらのページにまとめました。⇩

◎心に残った言葉と感想

小学生が主人公の「逆ソクラテス」では、大人へ立ち向かう4人に爽快な気分になりました。
自分も小学生の頃は大人が正しいとは思えなくても、それは自分がおかしいのかと思って我慢していましたが、大人だって人間なんだから全て正しいわけはないですよね。
そんなことに気付くことができるこの4人をうらやましく思いました。

「僕はそうは思わない」

『逆ソクラテス』より

この言葉がとても好きです。これは大人になった今でも使える!と思いました。
言いたいことが言えなくても、心の中では必ず言います。
勇気を出して言いたい一言。
そして逆に、先入観にとらわれないでいられるよう、時々立ち止まって考えてみることが必要だと感じました。

「非オプティマス」では親との関係に悩む子に同級生の福生が言った一言に驚きました。

「親だって人間だ」

『非オプティマス』より

小学生でこんな風に思えるなんて、自分はできなかったなーと、自分の事しか考えていなかった小学生時代が情けない・・・

それとここに出てくる新任の久保先生のお話がとても心にしみました。

「平気で他人に迷惑をかける人がいたら、心の中でそっと思っておくといい。可哀想に、って。」

『非オプティマス』より

相手を見て態度を変えたり、わざとまわりに迷惑をかける人もいて、どうしてなのか理解できないけれど、自分はそうならないよう気を付けていきたいです。
家族も他人もみんな同じ人間であって心があることを忘れないように。

ほかにも心に残る言葉がたくさんありました。
何度も読み返したい1冊です。

◎まとめ

伊坂幸太郎さん作品が好きな方や、小学生のお子様が身近にいる方におすすめですが、たくさんの大人の方に読んでいただきたいです。
短編集なので、普段あまり本を読まない方にも読みやすいと思います。

私が読んだ伊坂幸太郎さん作品の中では一番のお気に入りです。

伊坂さんの作品、未読のものがまだたくさんあるので、これから読んでいくのが楽しみです。

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